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「願いを叶える取り組み」の思い出

今思い出してもいつのことだったかよく覚えていない。介護保険の始まる前の措置の時代であった。職員で何か取り組みをしようと話し合いをしていたところ、利用者様の夢を叶えるということをやってみたいという意見が出た。

当時は介護保険の縛りにとらわれることなく、良いと思ったことをある程度は自由に取り組むことができた良い時代であった。職員が利用者様に何がしたいかを聞いて、その回答によって可能であれば、職員2名程度配置して対応していく取り組みを実行した。ものすごく印象に残っている取り組みが2つある。

1つは昔の友達と話がしたいというごく普通の簡単そうなことであった。本人様にどういった人と話がしたいのかをお聞きし、集まる場所を考えて招集をかけて実行に移した。利用者様に認知症がなく、全て覚えておられたこともあり、たぶん5~6人の集まりになったと思う。私と介護職員の2人が付き添い、その方は峰山の方だったので友人がおられる峰山で集まることとした。場所は峰山の運動公園の休憩所。なぜそんなところを会場にしたのかは、今思いだそうとしても思い出せないが、集まったらすぐその方はしゃべるしゃべる、こちらが気を使って話題を提供する暇もないほど話が延々と続いた。お菓子やお茶も持って行ったような気がする。楽しそうだった。普段から活動的な方であったが、とても生き生きしておられた。いい時間が提供できたと思う。

2つめに、芝居の好きな利用者様から、食事をしながら芝居を観たいという希望をお聞きした。どういうシステムでどうするのかわからなかったが、誰が調べて段取りしたかも覚えていないが、兵庫県の竹野の方の奥城崎〇〇ホテルでお弁当を食べながらお芝居を見るというイベントがあり、利用者様を連れて私と今は久美浜デイサービスで仕事をしている介護職員と一緒に行った。当時私は20代後半か30代前半であったと思うので、芝居なんかは全く興味がなかった。利用者様が喜んでおられるかどうか顔を見ると、ニコニコしながら舞台を見ておられた。その姿を見て、喜んでもらえてよかったと思った。そのついでにその横にいた介護職員を見るとなんと号泣、涙・涙・涙、ドン引きするくらい、そして笑うくらい。その時に、感情豊かな人は素晴らしいし楽しいと思った。一緒に楽しい時間を過ごさせていただいた良い思い出である。

投稿者:k3manage | Posted in 未分類 | No Comments »

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