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思い出

思い起こせば30年以上も前になる。23歳の青年であった私は、この北丹後福祉会の職員となった。大学を卒業して、社会福祉協議会での勤務や養護学校の講師として勤務をしていたものの老人福祉施設の経験はなく、見ること聞くことすべてがわからないことばかりであった。
介護職員が12名程度しかおらず、調理職員も6名程度、事務所にも3名程度しかいなかった。当時の呼び名で生活指導員(現在の生活相談員)という仕事に就いた。
施設オープン前の準備から相談に相談を重ね、昭和63年6月1日開苑、利用者様は6月2日からの入所開始。
当時管理当直は男性職員が交代で行っており、勤務日と勤務日の間管理当直を行う。つまり、今日8時30分に出勤したら次の日の17時30分までは仕事場に拘束される。夜間は何もなければ、寝ることができる。
開苑当日初めて久美浜苑に泊まったのは私である。第1回目の宿直。厨房の職員が夕食のおにぎりを作ってくれた。今の田村施設長が、「一人で寂しかろうでまたあとで来るわ。」と言って帰られた。挨拶代わりに言われたのだろう、田村施設長は来なかった。
一人でおにぎりを食べ、管内の見回りをした。誰もいないので、巡回施錠確認を何度か繰り返し、ようやく落ち着いた。がしかし、何か物音がするような気がした。寮母室の奥の方で・・・。管内の電気も落としていたので、懐中電灯を持って見に行く。何も変化なし。おや、玄関の方で物音が・・・。異常なし。何かいるのか・・。何がいる・・・。
電話もかかってこない。することも無いが落ち着かない。こんなことを繰り返して、疲れて寝てしまった。一番緊張して落ち着かない管理当直の日であった。
翌日から1日4名のペースで、新規の入所者が入ってこられた。当時は措置制度というやり方であったため、行政が紹介する人を受け入れていくという方式の入所方法であった。これが久美浜苑の開苑の様子である。

投稿者:k3manage | Posted in 未分類 | No Comments »

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