すべらない話?
ミステリアスな美女との遭遇!?
先日、大阪に行った時の事です。
貧乏性の僕は、コーヒーはいつも缶で済ませたり、ちょっと張り込んでコンビニのカップの物を買うくらいなんですが、「接遇の勉強にもなるし…」なんて自分に言い訳をして、珍しく喫茶店へ、しかも缶なら5本ほど買えそうなちょっとお高めのお店に入りました。
建物もイスやテーブルもユニフォームも黒で統一されたシックでオシャレな店内です。
カウンターにはいろんなフルーツやグラスなどが並べられてダウンライトで照らされています。
フロアの中央にはケーキのショーケースがライトアップされています。
少々場違いかな…と思いながらお店の雰囲気を楽しんでました。
そんな僕の真向いの席に、ベッピンさんが案内され座りました。
別に何といってあるワケでなくても美しいものが見えるのは悪い気はしないものです。
特に気にしていたワケではありませんでしたが、真向いですし自然に視界に入りました。
彼女は疲れている様子でした。
疲れた顔をして、度々ため息をついていました。
「仕事で疲れているのかな?何かあったのかな?」
何かしらちょっと気になりました・・・
しばらくすると、注文したものが彼女のテーブルに運ばれました。
イチゴやマンゴーが溢れんばかりに盛ってあるケーキとホットコーヒーのセットでした。
それまで疲れた顔をしていた彼女は、嬉しそうな顔になり食べ始めました。
ホットコーヒーに砂糖とフレッシュを入れていました。
「甘そうなケーキなのにコーヒーに砂糖を入れるって仕事か何かできっと疲れてるんだな…」
なんて勝手に思ったりなんかしていました。
ちなみに僕は、コーヒーを店内の雰囲気に合わせたワケではないですが
ブラックで香りを楽しみながらカッコつけて飲んでました。
美味しそうにケーキを食べてコーヒーを飲み干した彼女の顔は、
来店した時よりリラックスした感じになっていたように感じました。
と、そこまでは、どこにでもよくある喫茶店での1シーンだと思うのですが…
そこからの彼女の行動に、僕は衝撃を受けました!
コーヒーを飲み干したハズなのに、彼女の手がスティックシュガーに向かって伸びていきました。
「まさか!?持って帰るのか?」
彼女はスティックシュガーを取ると封を開けました。
「持って帰るんじゃないんだ…でも何をするんだろう?」
僕がそう思った瞬間、彼女はお冷の中にシュガーを全部入れてスプーンでかき混ぜ始めました。
「ぁぁ、よほど頭が疲れていて糖分をたくさん摂りたいと思っているのかな?」
とちょっぴりビックリしながら砂糖水をどんな顔して飲むのかな?と
見ているのに気付かれないように観察を続けていると…
なんとっ! 今度はフレッシュの器に手を伸ばしました!
「まっ!まさか!!」
と、ドキドキしながら見ていると、彼女はためらう事なく
まだたくさん残っていただろうフレッシュを砂糖水の中に一滴残らず入れてしまいました。
きっとその行動を見てなかったら、ただ彼女はアイスミルクを注文したんだろうと、
何とも思う事なく過ぎてしまっていたことでしょう。
でも、僕は一部始終を見てしまいました。
あっけにとられ、ボーっとして続けて見ていると、
彼女は、一見アイスミルクに見える“フレッシュ&砂糖水”を一口飲んでグラスを置いてしまいました。
眉をよせ変な顔になった彼女…
声は聞こえませんでしたが、あきらかに口元は
『まずっ!!』と言ったように動いていました。