娘からの手紙
先日、娘が結婚式を挙げました。
式は、今流行のおしゃれなチャペルのある式場でした。
美しいパイプオルガンの音色と、聖歌隊の澄んだ讃美歌に導かれ、娘は新郎の待つ祭壇へ、夫のエスコートでバージンロードを進むのですが、その前に、「ベールダウン」という儀式を私が行います。
私の前に膝まづく娘のベールを降ろし、子育ての終わりを告げ、最後の支度をするという意味があるそうです。
「ここまでよく育ってくれた」と、うれしく思う気持ちと、巣立っていく寂しさを感じ、胸がいっぱいになりました。
披露宴は、いろいろな催しが次々と行われ、とても楽しい時間を過ごしました。
そして式の最後に、娘が私に向けての手紙を披露してくれました。
「お母ちゃんへ 波乱万丈の人生を送ってきたお母ちゃん。京都市内から、全然知らない久美浜という所に引っ越したり、新しいパパと兄弟が増えたり、重い病気を乗り越えたり…ほんと、いろいろあったよね。
でも、そんなめちゃくちゃ大変な時でも、めちゃくちゃしんどい時も、小さい体で明るく、そして、強く、私たち7人もの兄弟を守り、ここまで 育ててくれて本当にありがとう・・・・・・・・・・・・。
今日しか言えないと思うので この場をお借りして言います。
お母ちゃん!お母ちゃんの娘で本当に良かったよ。
お父ちゃん!お母ちゃんと出会ってくれて、久美浜に連れて来てくれて、本当にありがとう・・・・・・・・・・・・」
親ばかな話で申し訳ございませんが、娘からの「ありがとう」の言葉は本当にうれしいものです。
でも、本当に「ありがとう」を言いたいのは私の方で、どんな苦しい時も辛い時も、あなた方子供たち、夫、家族がいてくれたおかげで、明るく居られたし、強くなれたのです。
そして、周りの方々の支えがあったからこそ、今、こうしてささやかな幸せな時を過ごせるのです。
私たちをここまで成長させてくれた全ての出来事、全ての方々に改めて、言わせていただきます。
「本当にありがとうございます。感謝します。
そしてこれからも、よろしくお願いいたします。」