ツバメ
家の周りの田植えが終わった5月上旬、我が家にツバメが迷い込みました。追い出そうとほうきを持って左へ追いかけ右へ追いかけ、まさしく右往左往していました。追い出す方法なんていうものがあるのかネットでも調べてみたものの、これといった答えもなく、30分の格闘の末なんとか外へ逃がす事に成功しました。
そしてそれから2か月。現在、我が家の玄関には5羽のかわいらしいツバメが顔を並べています。巣作りをしている時は気にも留めなかったのですが、ヒナがかえり、賑やかになった頃から、朝、家を出る時、仕事から帰った時には玄関を見上げる事が日課となりました。
ちょうど先日、休みの日の事です。普段はずっと見ているわけにもいけませんが、「休みの日だし」と思ってちょっと様子を見てみました。同じ顔のツバメの子達は微動だにせずにいるのですが、親鳥が近くに帰って来るとわかるのか一斉に鳴き出します。親鳥はそれに反応するかのように巣まですさまじい速さで帰ってきます。餌を与えようとする親鳥の姿、又、親鳥から餌をもらおうと必死に口を開けている姿は何とも言えず良いものです。親鳥は、あっという間に餌を求めて飛び立ちます。その様子を写真におさめようと携帯を使って撮るのですが、何十枚撮っても速すぎてブレてしまうのです。そんなに急いで飛ばんでもいいのに。と思っていますと、親鳥が与えた餌(とんぼ)が大きすぎて上手に食べる事ができず落としてしまいました。見ていた私の横で子供がこう言いました。
「お父さん、ツバメにあげたら?」
脚立を用意して、火ばしでトンボをつかんで口元へ近づけました。すると5羽のツバメ達は口をあけておいしそうに食べるどころか、ドン引きです。5羽全部がドン引きです。逃げるところもなく顎をひくようによけようとしています。・・・・。
誰でもいい訳じゃないんですね。
それからというもの、ますますツバメ親子の愛情が深まったように見えました。
今朝は早くから飛ぶ練習をしていました。
もうすぐ巣だっていくのかなあと思いながら、鳴き声を聞くと親鳥と小鳥の会話が聞こえてくるようなそんな妙にうれしい気分の今日この頃です。